Posted by ウー : 2005年08月16日 10:23
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この本の前に、高山さんのエッセイは諸国空想料理店と帰ってから、お腹がすいてもいいようにと思ったのだ。を読んだ。前著は面白かったけど、後著はあんまり好きにはなれなかった。で、これはどうだろう、という感じで読んでみる。
特に気に入ったところがふたつあったので、書いときます。
二時に川原さんの電話で起きました。私のレシピの食パンを二次発酵しているのだが、「型が小さすぎてはみ出してしまいそう、どうしたらいいでしょう?」ということだった。とりあえず2/3量を型に入れ直して、残りは丸く焼いてみたらということに。
(途中略)
四時くらいから、川原さんの家にパンの様子を見に行く。ご近所さんなので。
パンは、かわいらしくそれなりにおいしそうに焼けていた。しかし電気のオーブンだとは聞いていたが、オーブントースターをひとまわり大きくした様な、電子レンジと一体型の電気オーブンだった。奥行きも高さもそんなにないのに、初心者さんというのは無謀なことをするものだ。
そうかー、と私は思う。私の本を見て作ってくれる人の持っているオーブンって、こういう感じかもしれないな。だけど、食べてみたらふっくらおいしくて、形もかわいいし、作った本人もとても嬉しそうだし、それはとっても良いことのような気がした。プロっていうのは、プロの味にできるだけ近づくように皆さんに作って欲しいと一方的に願ってしまうから、説明過多になったり、ついおせっかいをやきたくなったりするけれど、そんなのは料理家のひとりよがりな自己満足でしかないかも。けっきょくは作る本人は幸せだと思いながら作れたり、食べてみて「おいしいじゃん」と思ったりすることの方が、どんなに貴重なことだか。
私の料理は、素早く、大胆でおおざっぱで勢いがあると自分で思っていたが、ミョンエは私を上回っていた。忘れていたが、どうしてエスニック方面に私がいったかというと、これだったのです。女の人のおおらかで力強い料理の仕方。それでいて、素材を大事に全部使い切り、カップに残った水も無駄にせず、それで手を洗うような、地面と直結した料理法。そういうところに憧れ、共感したのだった。今は昔と味覚が変わって、仕事でもプライベートでもエスニック料理から結構離れたものばかり作っているが、「エスニック精神」は、今も私の中に健在だ。